5月の星空


みずがめ座η流星群 は 捉えられず




みずがめ座η流星群 捉えられず

この日の天文薄明開始が03時09分。あと14分ほどだが、長秒間露光で撮った上の写真では少しずつ明るくなっていることが分かる
みずがめ座η流星群の極大予想は5月6日12時。南半球で最大の流星数となる同群だが、北半球の日本ではでは日の出前の2時間ほどしか撮影のチャンスはない。おまけに最も極大予想日が晴天は期待できないとなると、ひょっとしたらという期待をもって撮るしかない

美濃平野部で火星のM44への侵入を撮ってから揖斐谷へとんぼ返りし、01時17分にシャッターを切り始めた。天文薄明まで2時間ほどは撮影できる計算。春霞はあるが、天候はおおむね良好だった

ラジオに耳を傾けながら2時間余りじっと東天から天頂にかけてを見上げ続けた。夜明けに近づくにつれ人工衛星の光跡が四方八方から横切る。年々増えていることは間違いない。上の写真でカシオペヤ座から北極星をかすめる光跡も人工衛星

散在流星は流れたが、みずがめ座η群に属するものは眼視では確認できなかった。撮影終了後にすべての画像を確認したが、画像識別できる群流星はなかった
あと1日だけ天候がもってくれれば、、と思いを残しながら春の流星群観察・撮影を終了した

次に期待できそうなのはペルセウス座流星群。極大は8月13日05時と予想されているが、月齢は19で南中が02時から03時ころ。下弦前の月が煌々と撮らす「寝待ち月」で、なんとも残念と言うほかはない

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12mm、ISO3200、f2.8、30秒、マニュアルWB、LEE SP-31 ソフト №1、Raw
高感度NRはoff、長秒時NRはoff、赤道儀で恒星追尾撮影、揖斐谷
SONY α7RM5 + FE 12-24mm F2.8 GM

2025年05月05日02:55






M44 プレセペ星団 に火星が侵入







M44 プレセペ星団 に火星が侵入

火星が かに座(Cancer)の宝石箱 とも呼ばれる 散開星団・プレセペ星団 に侵入した。かに座は2世紀の天文学者プトレマイオス(トレミー)の48星座の1つ。黄道に位置するため、たびたび惑星が接近・通過する
M44プレセペ星団はかに座の甲羅部分を形成する4つの恒星(γ星、δ星、θ星、η星)の中にある。この夜は火星(Mars)がM44の中に侵入するという珍しい現象が見られた

上の写真ではプレセペ星団の左上からは強烈な上弦の月が照らしている。明晩まで待つと月は離れていくので、月明かりの影響少しずつ軽減される。ただし上弦を過ぎた月はより明るさを増す。しかも明晩は星空が期待できないという残念な予報。この夜の火星の光度は1.0等

春霞 + 街明かりの光害 + 上弦の月明かり というなかなかやっかいな夜だった
このときの高度が31度もあったので、場所さえ選べば、また短時間であれば揖斐谷からも撮れたかもしれない
なかなか思うようにはいかない

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180mm、ISO1600、f2.8、4秒、マニュアルWB、サイトロン スターエンハンサー、Raw
高感度NRはoff、長秒時NRはon、赤道儀で恒星追尾撮影、美濃平野部
SONY α7M4 + TAMRON 70-180mm F/2.8 Di III VXD

2025年05月04日22:03